創造的行為とは

宇宙(空)の創造的行為

 

何かを創造する行為とは、まったく何もない状態から、新しいものを創り上げることではなく、すでに創り出されているものの中に含まれつつある新しいうごめきに注目し、光をあて、新しい観点から、これまでの秩序を組み替え、再構成することといえます。

 

新たな智慧は、すでに古いものの中に潜在的に含まれている訳です。

このことをずっと遡っていくと、不思議なことに気づきます。窮極的には、絶対無(空)に至るからです。それ以上、何も含むものがなく、それ自身で、新たなものを創り出すことのできるものとは、絶対無しかあり得ないからです。

絶対的に無なるものが、すべてを含み、すべての現象を創り出しているといえるのです。仏教は、それをずっと「空」と語ってきました。

しかし、絶対有がすべてを創り出したという考え方もあります。
この場合には、一神教的な「神」のようなものが、すべてのものを創り出したということになります。この考え方は、仏教の「空」の思想とは、微妙に考え方が異るといえます。

すべてを創造するものを、絶対無とみるのか、それとも絶対有と見るのかは、微妙な違いでありながら、しかし根本的な世界観の違いになっていきます。

心理相談室“こころ” 室長 定森恭司(臨床心理士)