夢の統合性

内的現実主体は、自己と世界の出会いの直接体験のさまざまな断片をできるだけ統合的に直覚しようとしますが、しかし、統合しきれない断片がいくらでも残ります。こうした統合されなかった断片的自己は、内的現実主体の統覚性とはまったく無関係に振る舞うことがあります。特に自己の全体に統合されなかった外傷性の直接体験の断片的自己などは、まったく内的現実主体に無関係に振る舞うため、内的現実主体自体を脅かし、外我の統制まで無視する場合もあります。

しかし、そうした時でも、夢の中にでてくる本人(夢の中の本人)以外の様々な強烈なキャラクター(人物・動物等)は、そうした断片を意味していることが多く、もし夢の中の本人との対話等を適切に促進することができれば、内的現実主体がより自己の全体を直覚的に統合化することが可能になります。

また夢の全体には、外我の意識もどこかに含まれていますので、夢はこころの内外の統合化を促す力があるといえます。    (定森恭司)