現代の子育て

今どきの子育てを考える時、ちょっと考慮しておく方がよさそうなことがあります。子どもをあまりに狭い世界で育てないということです。

社会環境が安定的で変化がないならば、親も子も世代間の間に大した生き方の差もなくてよいと思われます。こうした社会ならば、子どもは親が生きたように生きればよいし、親の体験した世界を体験させ、親の生き方を伝授すれば子どもはその後自力で生きられるからです。

しかし現代社会のように年々変化していく社会環境にあっては、そうは簡単にはいきません。将来、変動社会を生き延びられる子どもに育てたければ、常日頃から多様な世界に触れさせることが大切となります。いろいろな考え方の差異にも触れさせてあげた方がよいわけです。沢山の選択肢から自分にあった生き方を選択したり、自ら主体的に創造できるチャンスを沢山持った方がよいのです。早くからひとつのことだけに集中させるよりも、移り気でもよいので、いろいろな出来事に遭遇した方がよいのです。豊富な体験や価値に触れて、子ども自身が他律的な生き方から真に自律的な私を確立していくことができるからです。         (定森恭司)