苦悩は人を詩人にする

カウンセリングやセラピーの仕事を長くやっていると、苦悩してきたクライエントがこれまでの自分から抜け出していく時期にさしかかった時、あたかも詩人のような言葉を産み出す瞬間に立ち会うことができます。

それはカウンセラーにとっても、心が共ぶれするような感動的体験となります。また、そうして誕生した言葉は、多くの人に感銘を与える言葉ともなります。今回、また、そうした言葉の創出の瞬間に立ち会うことができました。

ある中学生の女の子は、ふとこれまでの自分と今の自分の感じていることの違いを次のように語りました。
「これまでは、今があっても未来があるからいい、まだ時間があるからいいと、今から逃げていた。未来にすがり、現実から逃避していた。そして今の楽しみをいつも先送りしていた」
<今は?>
「今は今しかないと思うようになった。今を楽しまなくちゃ。過去を変えることはできないけど、起こった現実は変えられないけど、過去の影響された今の自分を変えることはできる」「未来は、いずれ今になるから、まずは今を大事に楽しまなくちゃ」

(なお、この文章はご本人の了解を得ています。定森恭司)