語りの代弁の限界と当事者参加の大切さ

クライエントの同意を得たとしても、カウンセラーがクライエントの語りの内容もクライエントが不在のままで代弁する作業にはとても困難が伴います。語りの本質というものは、一般化したり客観化することに馴染まないのです。語りの代弁には限界があることを常に理解している必要があるのです。

またケースカンファレンスやケース検討は、クライエントや当事者がその場にいるかいかないによって、まったく語られる内容が変化するものであることに留意する必要があります。もしクライエントが当事者が不在の場合には、あたかもそこにクライエントや当事者たちが、同席しているかのように関係者が語ることが心理相談では大切です。

できれば当事者とともに、問題を外在化し、外在化された問題について関係者一堂がワイワイガヤガヤと共同研究的できるような場が欲しいといえます。 (定森恭司)