超個的存在の自覚

自己は、有限性と無限性が相矛盾しながら同一にある存在といえます。
自己の有限性は、無限性によって成立しています。

有限性と無限性の関係は、素粒子と波動のような関係といえます。無限なるものが有限的に立ち現れ、また無限になるといえます。無限即有限、有限即無限といえます。色即是空といえます。

絶対無から、絶対有としての宇宙が立ち現れ、絶対有としての宇宙が、相対的な有・無の世界となって立ち現れているのです。絶対無から立ち現れた自己は、絶対無から立ち現れた相対的な有・無を含む存在といえます。したがって、肉体としての身体が無となっても、物質に対しては相対無といえる精神として世界に影響を残すこともできます。

精神は、超個的なものといえます。精神は感じるものとしては確実に有りますが、唯物論的な物質としては有ではありません。精神は有とはいえませんが、物質的に有といえる脳は精神に反応します。
しかも自己が、もともとの絶対無としての自己に回帰するのみという意味では、自己は、何も変わりがない永遠の存在でもあります。自己は、精神的存在の有無に関係なく、もともと超個的存在でもあるのです。
有限的自己が、こうした絶対無といかなる関係をもつのかを意識するかしないかは、自己の生き方に影響することになります。