身体と心について思うこと

最近の研究で、幼稚園等で「体育の時間」を設けている場合と、自由に身体を動かす時間を持っている場合とで比較すると、むしろ、「体育の時間」を設けていない方が、身体能力が伸びるという結果が出たという話を聞きました。
教えられたことを、教えられたように身体を動かすことよりも、身体を動かしたいように、自発的に身体を動かした方が、身体能力が上がるということのようです。ちょっと、驚きですよね?

「からだとことばのレッスン」と呼ばれる独特の演劇トレーニングを行っておられた竹内敏晴氏が、いわゆる「体育座り(三角座りともいわれる座り方)」は、子どもへの虐待と言ってもよい。子どもに手で遊ぶことを禁じ、背を丸めて、息を潜めさせる、大人にとってコントロールしやすい体勢である。子どもたちはその姿勢にすぐに順応してしまうことが、さらに恐ろしいことだとある本に書かれていました。

これを読んで、私はちょっと驚きました。だって、体育座りって、「楽な座り方だ」と頭から考えていたからです。けれど、自分の身体に聴いてみると……、確かに呼吸はしにくい。肩は凝る……あれ? あぐらとか正座の方が背筋が伸びて、気持ちがいいかも……

私たちは知らず知らずのうちに、身体も心も、教えられたように動かしてしまっている。「こんなもの」「これが当たり前」等とつい考えてしまっているのではないでしょうか? 
これって、私にとってどうなのかな? 私は何を感じているのかな?…… そんなふうに考えることを、どこかに忘れてしまって、こうすべきだ、これがいいに決まっている。自分自身が苦しいことにも気づかすに、心や身体を動かしていることもある。苦しいことに気づいたとしても、「これはどうしようもないこと」とそれ以外の方法を考えない。

もう少し素直に、もう少し、真摯に、、自分自身の身体に聴く、自分自身の心に聴く。自分の身体が訴えていることを、自分の心が訴えていることをもう少し味わい、信頼してあげることが、大事だなと改めて思いました。 
(前田由紀子)