臨床心理士は、治療者か? それとも相談相手か?

病気、障害や深刻な問題を背負った人と臨床心理士が向き合う時、病気、障害や深刻な問題を、治したり、回復を図ったり、解決をする人として登場するのか、それとも病気、障害や深刻な問題を前にした時、どのように生きれば人生がより生き易くなるのかを、共に模索する人として登場するかは、その後の関係に大きな違いをもたらします。

両者はとても似ていますが、人間関係の捉(とら)え方においてパラダイムが抜本的に違います。こうしたパラダイムの違いを十二分に承知しておかないと混乱することになります。

※心理相談室“こころ”の臨床心理士は、よき相談相手になろうと日々努力しています。

心理相談室こころの心理相談(1)

心理相談室こころでは、心理治療という概念を使用せず、カウンセリングやセラピーを含んで「心理相談」と表現します。それには理由があります。一般的にいって、「相談はするもの」に対して、「治療は受けるもの」と主体性のとらえ方に重大な差異があると考えるからです。心理相談の究極的主体者はクライエント自身であり、カウンセラーはクライエントが安全かつ安心して自己及び世界について自ら見つめ直す場を設営する立場にあるととらえているからです。

心理相談室こころでは、個人や家族に対するカウンセリング・心理療法にしても、個人病理や家族病理を治療するという視点からでなく、生き辛さを感じている個人や家族自らが、より生きやすい道を発見・創造していくことを支援していくために個別心理療法や家族療法を活用するという立場に立ちます。

(定森恭司)

カウンセリングとは

心理相談室こころでは、生きがいを求める方へのカウンセリングから、心的症状や問題行動に対するセラピー(心理療法)を含んでカウンセリングとしています。(詳細については、コラム「カウンセリングをめぐって」をご覧ください。