支援関係とは

支援関係は、「しようとするところ」には生まれず、「自ずとなるところ」から始まると考えられます。

支援関係とは、助けを求めるという自然な権利を行使する者に対して、その呼び声に応答をすることであり、それによって共に救われる関係になることと考えられるのです。

このことは、赤ん坊を例にとればわかりやすいといえます。
泣き続ける赤ん坊にオッパイをあげて、赤ん坊が満足そうな顔をして眠りにつくのをみて救われた気分になっているのは、実はオッパイをあげている側でもあるのです。

支援を受ける者と支援をする者の関係は、決して固定的であったり一方的な関係にはなく、支援を受ける者が支援をする者でもあり、支援する者が支援を受ける者でもある関係にあると言えます。

そもそも生きづらさには境界などありません。生きづらさを感じているものを見る者・知る者も生きづらく、誰もが共に救いあうしか救われる道はない関係にあるといえるのではないでしょうか?