外我と内我(3):外我と内我の対話による新しい価値の創造

ホロニカル心理学では、社会はただ自己を抑圧する存在とは考えていません。

確かに社会は自己が所属する社会一般での常識的価値や文化規範(ホロニカル主体:理)を内在化した外我を通して、社会秩序を乱そうとする内我の言動に対して支配的または抑圧的になることがあります。

しかし自己は、社会に新たに創発された新しいホロニカル主体(理)に出合った時、新しいホロニカル主体(理)が内我の自己主張をより実現することを可能と実感できる限り、外我自らがこれまで内在化してきた既知のホロニカル主体(理)の変容を図り、自ら新しいホロニカル主体(理)を重視する社会の創造の担い手になることもあり得るのです。

ホロニカル心理学では、外我と内我、外的世界と内的世界、社会(他者)と自己との間の対話による一致と統合化の希求が大切と考えています。