無意識を意識化し尽くすことは不可能であるばかりか、できると過信することはとても危険です。
無意識と付き合う上で大切なことは、無意識のもつ破壊的エネルギーを少しでも創造的エネルギーに変換する智慧を持つことといえます。
無意識の意識化を通じて、何かについて何か分かったつもりになったとしても、それは分析の枠組み内の概念的理解であって、ほんの一部の限定された対象に関する理解に過ぎないことをわきまえていることが大切です。
知的な限定的な論理的理解は、無意識がもともと直観的に内在していた論理を離れてはなりません。
うろ覚えですが、哲学者のカントだったか、「直観なき概念は空虚、概念なき直観は盲目」といえるのです。