“こころ”とは(29):ノエマとノエシス

風鳴四十滝

ホロニカル心理学では、“こころ”とは、事物のように「有」ではないが、「無」のものとして「在る」と考えます。

この場合の「在る」とは、無限のノエシス的作用がおいてある場所的なノエマ的意味です。無限のノエシス的作用がある場所的なノエマが、“こころ”と名付けられるものと考えられるのです。

絶対無(空)としての“こころ”が、その自己否定によって、「相対無」「相対有」からなる生成消滅を繰り返えす絶対有の現象世界を創造していると考えられるのです。

注)「ノエシス」とは、フッサールの現象学において、「考える作用」を指す用語です。それに対して、ノエマは、「考えられたもの」を指します。