「経験」というと、とかく私たちはかけがえのない個別的な経験のことを意識しがちですが、西田哲学で言うように、個別性の背景には一般的なるものが統一力として働いていると考えられます。
Aという三角形を描き、次にBという三角形を描く時、その背景には一般的なる三角形を見出だすこともできるのです。
現実的には、個別的なるものなくして一般的なるものはなく、一般的なるものなくして個別的なるものもないといえます。
いつでもどこでも一般的なるものの特殊化の方向に個別的なるものが考えられ、個別的なるものの普遍化の方向に一般的なるものが考えられるのです。
個別的なるものは一般的なるものを包摂し、一般的なるものは個別的なるものを包摂し、個別性と一般性はホロニカル関係(縁起的包摂関係)にあると考えられるのです。