福沢諭吉と懐疑の精神:学問のすすめにおける視点

福沢諭吉(1835-1901)は、「学問のすすめ」において、文明開化や自由の実現のためには、習慣的なものの見方や考え方から脱却するために「懐疑の精神」の重要性を説きました。彼は、さまざまな意見が対立し論争することが学問の発展にとって重要だと考えていました。

しかし、現代社会に生きる多くの人々は、論争を好まず、避ける傾向にあるようです。しかし、昭和生まれの私から見ると、今日のような価値の多元化社会ほど、良い対話の促進のためには、お互いが自分の意見の根拠を示しながら、さまざまな意見対立の中から、最善の道を、互いに模索することが非常に重要だと思われます。

懐疑の精神に基づく対話のない場所は、一つの言説によって支配され、他の意見を封じ込める場所を創り出してしまうのではないかと危惧しています。

 

※ホロニカルマガジンの「カテゴリー一覧」の「閑談」では、ホロニカル心理学のパラダイムから生まれたエッセイを掲載しています。