子どもの健全育成を目指す:不適切な養育の弾劾から適切な養育の支援へ

加速度的に増加する児童虐待に関する通告件数

今現に行われている養育が暴力・威圧・威嚇・否定による場合、その行為が虐待にあたることの注意・換気を促すこと以上に重要なことがあります。それは、今の養育方法が適切な子どもの自己発達には効果がないどころか、深刻な症状や障害をつくりだしていることを明らかにし、もっと別の適切な養育の仕方に転換できるような具体的な養育支援を提供することにあります。

児童虐待に社会の関心が集まるようになったことは望ましいことですが、加害者として扱われる保護者のほとんどは、他の適切な養育方法を知らずに育った人が多いのが実態です。したがって、そうした人たちを弾劾するだけの社会では、子どもの養育はますます孤立化し、密室化していくのが現実です。

大切なことは、子どもを「社会の子」としてみんなが子どもの健全育成を願うような社会づくりにあるといえます。