モヤモヤを抱え込む

“こころ”は、解決を見出せない思いによって、モヤモヤとした霧に覆われます。この感覚は、内面に抱える未処理の感情や課題によってもたらされます。しかし、こうしたモヤモヤ感は、これらを否定せず、受け入れることが大切と思われます。

モヤモヤ感を排除しようとしたり、抑圧しようとすると、むしろモヤモヤ感は、力を増し、一層問題解決が困難になります。しかし、これらの感情をそのままにしておくことで、時間が経つにつれて、自ずと解決へと導かれるときがやってきます。私たちの内的世界にある未解決の感情や課題は、外的世界との触れあいの中で、自ずと解決の道が明らかになることがあります。内的世界と外的世界は、もともと縁起的包摂関係にあります。

自然なプロセスによる変容は、内的世界と外的世界の出あいの意味と繋がりを深め、やがて自己意識の発達を促す契機になるとホロニカル心理学では考えています。

 

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