
乳幼児は、不安や危機に直面した際、本能的に保護者へと接近し、安全を求めるアタッチメントの力を発揮します。この力は、生存本能の根源的な顕れであり、人間の基本的な心理機能の一つです。しかし、アタッチメントの発達に障害を持つ人々は、心的症状や問題行動の背後にある深層の原因を知的に理解することができても、身体感覚と意識の不連携により、その理解が行動変容に結びつきにくいという課題を抱えています。
アタッチメントの能力の弱さには、いろいろな問題が包摂されていきます。他者との関係性だけでなく、自己の身体に対しても、感情の波を適切に共鳴させる能力が弱まっていきます。安全で安心な状態を身体的に感じ取り、リラックスすることが難しく、身体的共鳴や情緒的調和を図ることに苦手意識を持ちます。また、身体感覚に対する適切な覚醒を得ることにも障害がある場合があります。
このような背景を持つ人々への支援においては、非言語的な身体的・情動的共鳴を促進するアプローチが重要です。支援者は、対象者の凍りついた心と身体に対して、温かく、根気強い働きかけを行うことで、徐々に変化を促すことができます。このプロセスは、ホロニカル・アプローチの理論に基づき、個人の内面と外界との繋がりを深め、心身の調和を取り戻す契機になり
ます。