問題の外在化(2):生きづらさを越えた共創的探究

人間の生活には、時折、困難や問題が生じます。これらの問題は、生きづらさをもたらすことがあります。しかし、これらの問題をどのように捉えるかは、我々の態度によって大きく変わります。

一つの態度として、問題を「正すべきもの」、「治療すべきもの」、「改善すべきもの」として捉えることがあります。しかし、この視点は問題を否定的な存在として見るため、問題を解決することに焦点を当てがちです。

一方で、ホロニカル・アプローチは異なる視点を提供します。このアプローチでは、問題は「より生きやすい道を発見・創造する契機」として捉えられます。つまり、問題は否定的な存在ではなく、新たな可能性を開くための契機となり得るという視点です。

ホロニカル・アプローチが行う「問題の外在化」は、この視点を具現化したものです。問題の外在化とは、生きづらさをもたらす出来事を、当事者だけでなく支援者も含めて共有可能な問題として捉え、共により生きやすい道を的に発見・創造するプロセスを指します。

この視点から見れば、人に生きづらさをもたらす問題こそが、新しい生き方を希求するための潜在的可能性を秘めていると言えます。つまり、問題は困難を乗り越え、新たな可能性を開くための重要な契機となり得るのです。