“こころ”について我を忘れて参究し続けていくと、自己が「今・ここ」の「瞬間・瞬間」に変化する自己を包摂的に実感・自覚する自己自身(真の自己)に出あいます。真の自己とは、この世とは別次元にあるのではなく、生死が起滅している眼前の世界にあるがままに開かれている自己のことです。あるがままの世界では、自己と世界を何ら分別することもなき曇りも穢れもなき清浄な“こころ”そのものです。
自己=世界=あるがまま=真の自己というべき、一切合切を包摂する「永遠の今」の「今、この瞬間」を実感・自覚する“こころ”です。
こうした体験は、その人にとっては、これまでの体験を越えた自己超越的体験となります。小さな悟りとも呼べる体験(ホロニカル体験)です。
実は、小さな悟り体験は、いつでも、どこでも、誰にでもある体験ですが、気づくことが難しい体験です。またたとえ気づいたとしても、たちまちのうちに消えて隠れてしまう体験でもあります。
しかし小さな悟りといえるホロニカル体験を、目の前の世界を直視し触れることなく、内的自己の底だけに求め続けていくことは、“こころ”の魔境に迷い込んでしまうので注意が必要です。