救済とは

救済とは、何者かによって慈悲深く抱きしめられることではなく、自己が自己と世界との境界を忘れ、自己と世界が一になる体験ではないでしょうか。

この一体化の感覚は、ホロニカル心理学においては、多層多次元のレベルで考えられます。つまり、個人の意識が身体的・情動的・認知的・社会的・存在的な諸レベルで、より広い全体性と共鳴する状態です。ここでは、自己は孤立した個ではなく、相互依存的な関係性の中で生成される動的な存在として理解されます。救済とは、外的な力による介入ではなく、自己が自己を超えて他者や世界と共振するプロセスであり、分離の幻想が溶けていく瞬間なのです。

このような体験では、自己と世界の境界が流動化し、共感と共鳴の場が開かれます。ホロニカル心理学は、このような体験(ホロニカル体験)を変容の核心と位置づけ、自己と世界とのつながりの深化を目指します。