
支援者と被支援者の間で生じる非言語的な交流の力は、計り知れないものがあります。被支援者が自身の感情を言葉にするのが難しいとき、支援者が被支援者の姿勢や仕草、視線を、<こんな感じなのですね>と、そのまま鏡のように照らし返すことが大切です。この行為により、被支援者は自分が支援者によって無条件で受け入れられているという体験を得ることができます。
特に、成長過程でこまやかなケアを十分に受けられず、自己の内面に対する関心を持つことができなかった被支援者にとって、この体験は非常に価値があります。
言葉の意味以上に、他者が自分の身体感覚に対して、ただそのまま非言語的に共感してくれる存在は、人生で初めて経験する新鮮な体験となります。