“こころ”とは(83):“こころ”のことは、“こころ”に聴く

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“こころ”は、極め尽くせませんし、分析し尽くせません。無限に何かを抽出し、識別し、分析することができますが、一度たりとも同じものを抜き出すことはできません。

“こころ”は無常です。無常の“こころ”のことを誰もが直に体験しています。

いくら“こころ”からいろいろなものを抽出したり、識別したり、分析しても、水をすくうがごとく、“こころ”のほんの一部を理解できたとしても、“こころ”そのものを理解したことにはなりません。“こころ”を観察対象として観察している限り、観察した“こころ”の働きのある一要素を知り得たとしても、“こころ”そのものを理解したとはいえません。

心理学の研究は、“こころ”の現象を対象化して内省する前の段階である、直に実感・自覚している直接体験を了知する姿勢を原点として失ってはならないといえます。考え出されたところではなく、感じるところが原点といえるのです。感じるところを考え、徹底的に考え抜いたあとに、再び感じるところとの照合が必要になる学問といえます。“こころ”のことは、“こころ”に聴くしかないのです。心理学は、自己言及的自己再帰的研究が原点といえます。