宗教次元(3):苦悩からのはじまり

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矛盾、対立、断絶、多様化、分化していく“こころ”の苦悩から宗教が生まれたと考えられます。特に生と死をめぐる苦悩からの根源的救済を求めるところから、宗教的次元に触れるとされます。

では、宗教的次元、つまり根源的なものとの出あいはどのようにして可能か、という問いが生まれます。この問いに対し、ホロニカル心理学では、「今・この瞬間」において内在的かつ超越的に自己自身によって実感・自覚可能と考えています。それは、この世を離れた彼岸ではなく、「今・ここ」での出あいです。忘我・無心となり自己が世界と無境界になる瞬間にのみ実感されますが、この実感は宗教的次元への自覚を深めていきます。

自己には自己自身や世界を統一する力がないという無力の実感・自覚が、むしろ自己が場所的存在として、日常的に触れている世界の生成消滅とその統一を司る絶対的な働きに目覚めさせます。絶対的な働きに目覚めた自己が「真の自己」といえます。

自己意識の発達の第6段階は、自己と世界が無境界となり、創造的エネルギーとその絶対的統一力と合一し、「真の自己」に至る瞬間から始まります。同じ第6段階にあっても、「真の自己」の実感・自覚レベルには個人差があり、各自己が死ぬまで「真の自己」を深化させ続けていきます。

「真の自己」に目覚め深化していっても、自己と世界の不一致の苦悩は、絶えず、修行のような日々が続くと考えられます。