ホロニカル心理学の主要概念である「外我」「内我」「直接体験」と、神経科学者のポール・D・マクレーンの「理性脳」「哺乳類脳」「爬虫類脳」の三重脳仮説には、相似的な構造が見られます。
<ホロニカル心理学>
外我:自己の外部に存在する他者や環境との関係を指し、外部の世界や他者との相互作用を通じて自己を理解し、成長することを重視します。
内我:自己の内部に存在する意識や感情、思考を指し、内面的な世界や内省的なプロセスを通じて自己を理解し、成長することを重視します。
直接体験:心身一如の自己の体験を意味し、自己が身体と心を通じて直接的に経験することを指します。
<ポール・マクレーンの三重脳仮説>
理性脳(新皮質):人間の脳の進化の最も新しい部分で、高度な知性、論理的思考、計画、言語能力、創造性などを司ります。
哺乳類脳(辺縁系):情動や記憶、社会的な行動を司る部分で、感情や社会的な絆を形成することに関与しています。
爬虫類脳(脳幹):基本的な生存本能や自律神経系を司り、呼吸や心拍数、睡眠などの生命維持機能に関与しています。
<両者の関連性>
外我と理性脳:外我は、他者との関係性や環境との相互作用を重視します。これには、論理的思考や高度な社会的スキルが必要です。理性脳(新皮質)は、これらの高度な知性や社会的スキルを司るため、外我の概念と関連付けることができます。
内我と哺乳類脳:内我は、感情や内面的な探求を重視します。哺乳類脳(辺縁系)は、情動や記憶、社会的な行動を司るため、内我の概念と関連しています。感情の理解や自己探求は、哺乳類脳の機能に依存しています。
身心一如としての自己レベルでの直接体験と爬虫類脳:身心一如の概念は、身体と心が一体であることを重視します。爬虫類脳(脳幹)は、基本的な生命維持機能を司り、身体の基本的な動作や反応を制御します。心身一如の直接体験は、心と身体が一体となって存在することを強調し、爬虫類脳の機能が重要な役割を果たしていますが、外我と内我の働きも直接体験には包摂されている点で捉え方が異なります。
まとめ
ホロニカル・アプローチの主要概念とマクレーンの三重脳仮説は、一部を修正することで相互に関連付けることができます。外我、内我や心身一如の直接体験は、脳の機能と結びつけて理解することができます。この関連性を理解することで、ホロニカル・アプローチと脳科学の知識を統合し、より深い洞察が得られる可能性が開かれます。