現代人の不安の特徴は、形としてとらえがたい漠然としたものであり、「存在感の亀裂」「生きている意味の喪失」といった類のものです。
こうした実存的危機を乗り越えるために大切となるのは、自己と世界の出あいともいえる生々しい直接体験との接触の回復であり、内的世界と外的世界のつながりの回復による感動といえます。
生きる場所との触れあいです。自然なるものとの接触感です。
知的に分析によって理解される世界ではなく、生きてる場所との直観的な了解に基づく触れあいです。この触れあいを忘れるとき、自然なる世界に生まれて、自然なる死にゆく人生の意味も失われます。