倫理(2):心理学の倫理

心理学は、自己及び世界の創造力を明らかにするものでなくてはなりません。自己及び世界の底から沸き上がるエネルギーに基づくものでなくてはなりません。

自己及び世界に関して獲得される認識・識別される知識は、静止画像で無機質なものではなく、刻々変容する生命力の溢れたものといえるのです。

しかし世界の創造的エネルギーには、世界が自己を呑み込み、自己に死を迫りくる非合理的なものが含まれることの自己にとっての意味を明らかにするものでもなくてはなりません。

心理学は、自己と世界の対立による不一致と一致の瞬間・瞬間の苦悩を通して、自己のみならず、世界にも自己と世界の一致を求めて変容を迫るものでなければなりません。

自己のみに変容を迫る心理学とは、自己のみの苦悩を増幅するだけの悲劇を招くと考えられます。心理学は、自己と世界の一致を求めて、自己のみならず、世界にも変容を迫るものでなければならないと考えられるのです。