“こころ”とは(38):唯物論的理解の限界

この世界は、物質によって構成される万物からなり、その物質の変化を知覚する主体や“こころ”も、物質から構成される脳による反応であるとする唯物論パラダイムがあります。

野原に咲く花は、時間経過の中で変化する物質からなる合成物であり、その花に人が、“こころ”を動かせられるのも、外部要因の刺激によって二次的に引き起こされた高次な神経・生理学的反応というわけです。しかしながら、複雑な現象をすべて唯物論的な言葉でもって説明つくせるのでしょうか?

このテーマは心理学にとって、とても重要です。

こうしたテーマは、哲学では盛んに研究されてきましたが、案外、今日の心理学は、このテーマを積極的には扱っていないように思われます。結果、“こころ”の働きについては誰もが直観的に了解している出来事でありながら、いざ、その“こころ”とは何かと問うと、捉え方の差異があまりにあるように思われます。

ホロニカル心理学は、“こころ”とは何かという根源的問いを一時も離れないところからはじめたいと思っております。