苦悩(5):実感・自覚の大切さ

苦悩を無とすることには限界があり、苦悩と喜びが相対立しながらも、ひとときも離れることなく表裏一体にあることを実感・自覚し、苦悩をできる限り創造の契機とすることが、苦悩との向き合い方の一つと思われます。

生きた人間は、理性的存在以前に情動や感情などの気分によって突き動かされている動物です。

そのためどんな理性的に振る舞おうと努力している人でも、あまりの苦悩に遭遇すれば、激情的になったり、絶望的になるものです。

しかしこのとき、激しく気分が揺れることを周囲は安易に異常とみなし強制的抑制しないことが大切です。むしろ苦悩から新しい人生の物語が主体的に創発されることを可能とする安全で安心な場所を確保することが重要と考えられます。