外的世界と内的世界の統合:心理社会的支援の新たな地平

AIで作成

生活のにおける支援は、家庭、学校、企業、施設など、日常的な環境に根ざした問題に対処するために、診察室や面接室での専門的な支援とは異なるアプローチを必要とします。具体的には、内的世界と外的世界の相互作用に着目し、それぞれが互いに影響を及ぼし合う複雑な関係性を理解していく必要があります。

主だった心理療法や精神療法は、診察室や面接室において、主に内的世界への有効な手だてを求めて、精密な理論や技法が開発されてきました。しかし、それが故に、内的世界をしっかりと扱うために、外的世界に関するテーマは、他の専門家が扱うべき問題として積極的な関心の対象とはしてこなかった傾向があります。

しかし生活の場では、内的世界の変容は外的世界の変容に影響し、外的世界の変容は、内的世界の変容に影響していることが明らかです。

自己は場所的存在です。日常の生活から離れた静謐な診察室や面接室での自己と、喧噪の場での自己では、異なった振る舞いをします。しかもどちらの場での自己が、本当の自己かという問い自体、成り立たないと考えます。

自己は、場所的存在として、その場その場に応じて、一瞬・一瞬、新たな内的世界と外的世界を動的に創りあげていると捉えていくことが大切と思われるのです。