自己が自我同一性を獲得して、世界を変革していくことを重視してきた西洋とは異なり、東洋では、自己と世界の出あいから生じる自己違和的体験が、少しでも一致してホロニカル体験となる方向に向かって生きることを重視してきたと思われます。
自己と世界の出あいの一致とは、我の意識が無となることです。自己と世界の間の断絶が消融し、無境界的に統合され自己=世界となって、自己同一性(真の自己)に覚醒していくことです。
東洋思想では、自己が真の自己の実存の深みに向かって、自己意識を発達させていくとき、適切な自己が自己組織化されていくと考えてきたといえます。