「ひとつ一つのものが、どれも己れの内部に一切のものを包蔵しており、同時に一切のものを、他者のひとつ一つの中に見る。だから、至るところに一切があり、一切が一切であり、ひとつ一つのものが、即、一切なのであって、燦然たるその光輝は際涯を知らぬ。」(井筒俊彦,2019)と、一切合切がミクロからマクロにわたるまでホロニカル関係(縁起的包摂関係)にあると考えるホロニカル心理学とは、根源的存在のリアリティに対する共通感覚が根底にあると思われます。
つまり、個々の経験や心の動きも、単独の出来事として理解するのではなく、より広大な存在のネットワークの中で生じるものとして扱う。したがって、人の心の奥深くにある感覚や認識は、単なる個人的なものではなく、根源的存在のリアリティと深く結びついており、この共通感覚が世界そのものの構造と響き合っているわけです。
<参考文献>
:東洋哲学のために,井筒俊彦(2019).岩波書店. p16.