意識の表層から深層レベルにわたる物語の構築

AIで作成

今・現在、実感している生きづらさの見直し作業において、自分史を振り返るだけではなく、親世代、そのまた前の世代と3世代にわたる歴史的背景を遡ることも大切になるときがあります。

ただし生きづらさをもたらしている原因を、過去に求めるような因果論的分析のためではありません。

今・現在に包摂されている歴史的テーマを未来の希望に向かって、より生きやすくなる道の発見・創造のためです。

自己が抱えている生きづらさには、自己が生きている場所が持つ歴史文化の持つ物語が色濃く経験的事実の理解に影響しています。しかもその影響は、意識レベルにとどまることなく、深層レベルに至る痕跡を与え続けています。

深層レベルのテーマは、表層意識の合理的理性的な思考や認識に時として非合理的で象徴的意味を与えたり、他者や外的世界(他者を含む)に投影され、複雑な人生の物語を創り出しています。

宗教争い、民族紛争も根深さの背景には、合理的な判断だけでは解決不可能な外的世界から内的世界にわたる多層多次元なレベルで問題が包含されているのです。

こうした心的現実を考慮するとき、心理学は深層レベルから表層レベルにわたる多層性を持った内的世界と、個人レベルから宇宙レベルにわたる多次元性を持った外的世界を扱う統合的な観点の構築が重要と考えられるのです。

こうした観点から今日のエビデンスを強調する臨床心理学を含む心理学を俯瞰的に振り返るとき、生き生きとした“こころ”のダイナミックさや統合化を扱う姿勢を失いつつあるように思われます。