子ども虐待のような、人生の初期段階から脅威にさらされた人々は、適切で安定した愛着関係を基盤とした世界(他者)への信頼感を築くことが困難になります。
また、適切な育ての親からの安定した反映がなかったため、自己同一性の感覚が拡散し、非連続的な自己の断片を一つの身体的自己上の出来事として統一的に調整し、連続性を持つものとして反映された経験がなく、そのような適切な反映の働きかけの力を内在化する機会を持てていません。その結果、気分の変動が激しいか、あるいはその反対に感情を失う傾向があります。
さらに、世界(他者)への不信感は自己自身にも向けられ、否定的な自己認識の歪みを形成しがちです。
しかし、こうした問題点にしっかりと焦点を合わせた根気のよい時間をかけた支援によって、少しづつ変化していくことは可能です。