ホロニカル心理学の考える「私」とは

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ホロニカル心理学では、小さなもの(ミクロ)から大きなもの(マクロ)まで、すべての出来事は互いに影響し合い、つながり合って存在していると考えます。原子や細胞のような小さな世界と、社会や宇宙のような大きな世界は切り離されておらず、相即相入的に常に関係し合っているのです。

この考え方を人間にも当てはめると、ひとりの人間は、「個性的」な存在であると同時に、他の一切合切を自らに包摂しながら生きている「一般的」な存在でもあると捉えられます。

「私」というかけがえのない存在は、ただ一人で独立・自存しているのではなく、世界とつながり合う「場所的自己」として理解されます。つまり、「私とは、場所的自己として、自己と世界のあらゆる出来事を自己自身に映し取りながら、その全世界を場所的自己として個性的に表現しようとしながら生きている存在である」ということになります。

こうした理解は、仏教の「縁起」という考え方とも通じます。縁起では「一つの中に多くがあり、多くの中に一つがある」とされます。たとえば、私の中には社会や文化の影響が入り込んでおり、社会や文化の中にも私が含まれています。だから「内」と「外」を完全に分けることはできず、内が外を含み、外が内を含むような関係になっています。

この視点から見ると、「私」はひとつの“こころ”を持っているのではなく、いくつもの“こころ”を持ち合わせた多層多次元な存在と理解されます。家族との関係の中での“こころ”、学校での“こころ”、友人との関わりの中での“こころ”など、それぞれ異なった“こころ”の顕れ方をしています。これらがすべて合わさって、ひとりの全体としての「私」が形づくられていると考えられるのです。