
対人援助職では、被支援者と支援者の関係性の対等性や平等性の大切さを強調しますが、実際には、両者の関係は幅広く考えることができます。
行為の全責任の主体は支援者にあるとするニュアンスを持った観点から、被支援者の自己決定を重視し、支援者はそれをサポートするというニュアンスまであります。
しかし、対等性や平等性の意味を徹底的に追求していくとき、もっと新たな関係構築が可能ではないかという感覚が実践の中から生まれつつあります。この新しい感覚をキーワード化すると「問題解決の共創」です。
「問題解決の共創」を創り出すためには、ちょっとした創意工夫が必要になります。
被支援者の抱える生きづらさを象徴する具体的問題をホワイトボードや紙や小物を使って可視化(外在化)します。
例えば、支援の場において、ある人と争いになってしまった場面を小物を使って映画のワンシーンのように再現します。
そして再現された場面を被支援者と支援者が共有しながら、当事者だけでは悪循環しているパターンを支援者と被支援者が共にできるだけ無批判・無解釈・無評価の立場から俯瞰しながら具体的な問題解決の道を発見・創造していくようなアプローチの探究です。
こうしたアプローチは、これまでの被支援者と支援者の関係を超えた新たな共創的関係の構築を可能にするように思われるのです。