自己意識の発達が第4段階において、ホロニカル主体(理)同士の対立や矛盾がパラダイムレベルにまで達すると、宗教や政治思想の転向に匹敵する魂の危機が多層多次元にわたって生じます。
この危機は、哲学、思想、宗教などのパラダイムの差異から生まれます。特に、西洋思想と東洋思想のパラダイムの差異は、最もインパクトの強い危機をもたらす可能性があります。
しかし、魂の危機は、対立や矛盾を統合する最大の契機でもあります。こうした危機に際して、全ての出来事を総覧し俯瞰的に統合する作用としての「IT(イット)」が布置されれば、第4段階の矛盾や対立は、加速度的に第5段階に向かって適切な自己を自己組織化する契機となります。
「IT(イット)」が作用しない場合、自己組織化に向かう統合力を失い、自己が第3段階以下に解体していく可能性があります。
第5段階への移行は漸進的な人が多数派です。その場合、ある層や次元における第4段階の心的危機の度に、新しいホロニカル主体(理)が創発され、一瞬第5段階に達するものの、第4段階の既知のホロニカル主体(理)が優勢となるなど、第4段階と第5段階を行きつ戻りつつしながら、確実に第5段階に移行していきます。漸進的な移行の方が、魂の危機が生命の存在を脅かすほどの実存的な危機ではなくなります。
第5段階から第6段階への移行は、創発されたホロニカル主体(理)同士の矛盾や対立の危機に際し、「IT(イット)」の働きが布置される度に、漸次覚醒していく形で自発的に展開していきます。
第4段階から第5段階に漸進的に移行する人の場合、移行を促進する背景にある「IT(イット)」の働きに対する実感や自覚がほとんどありません。しかし、その分だけ、結果として漸次の変容に時間がかかる可能性があります。
しかし、第5段階に移行するにあたって、第5段階以上の支援者がサポートすれば、第5段階への移行を促進することができます。同様に、第6段階への移行は、第6段階の支援者がサポートすれば促進されます。前段階より先行する支援者がサポートする場合の方が、適切な自己の自己組織化が加速されると考えられます。