心理主義の限界:ホロニカル心理学の立場

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心理学を内的世界に限定する場合、心理中心主義的なアプローチは、生きづらさの原因をすべて個人の心の問題と見なす傾向があります。その結果、外的世界の問題が見逃される危険性が高まります。

その点、ホロニカル心理学では、内的世界と外的世界の両方を扱うことで、心理主義の弊害を極力乗り越えようとしています。この立場では、観察主体が内的対象世界を扱うときに内的世界が構成され、観察主体が外的対象世界を扱うときに外的世界が構成されると考えます。

ある現象に対して、観察主体は神経生物学的観点から観察結果を導き出すことができます。同じ現象に対して、文化歴史的な観点からも観察結果を導き出すことができます。これらの観察結果は、観察主体の意識の変容を引き起こします。

自己および世界を観察対象とする観察主体が「無」にでもならない限り、観察主体を離れて観察対象を観察することも、観察結果を得ることもできません。

たとえ無人の観察機器によって観察対象を観察しても、観察機器を設置する人の観察主体の影響を排除することはできません。また、観察機器によって得られたデータから何を読み取るかについても、観察主体の影響を完全に排除することはできません。観測問題といわれるパラドックスです。

心理主義を徹底的に排除し、客観的立場に立とうとしても、観察主体の影響を完全に排除することはできないと考えられます。

そこでホロニカル心理学では、同じ現象に対しても、観察主体と観察対象の組み合わせの差異が、いかなる観察結果の違いをもたらすのかそのものを俯瞰していくことで、ある現象の持つ多層多次元にわたる意味を統合的に捉えていこうとする立場をとっています。

このように、ホロニカル心理学では、内的世界と外的世界の両方を包括的に扱うことで、より深い理解と支援を提供することを目指しています。