実在に対しては、色々な捉え方があります。
①実在する世界は、主観の有無に関係なく、客観的世界として外的世界に存在する。
②実在すると思っている世界は、言語の影響のもとで社会歴史的に主観的な内的世界として構成されている。
③実在する世界は、主観と客観に分かれる前の主客合一の体験として与えられる。
①は主観と客観を二元論的に考えた上での客観主義の立場です。②は主観と客観を二元論的に考えた上での主観主義の立場です。③は主観と客観を非二元論的に捉える立場です。
ホロニカル心理学では、実在する世界は、観察主体と観察対象との関係が一となり、無境界になった瞬間に、直観的な直接体験としてあるがままに了知されると考えています。しかし、あるがままの原体験としての直接体験が、観察主体と観察対象の別れた途端、知情意を含む多層多次元に識別判断される世界になると考えられるのです。ホロニカル心理学の立場からすれば、実在は、③の立場のときに実感・自覚するものとして自得されます。そして、①と②の立場は、ホロニカル心理学の立場からすれば、観察主体が内在化する理(ホロニカル主体)によって知的に考え出された抽象的世界であって実在する世界とは区別されます。主観と客観、内的世界と外的世界に対置するパラダイムでは、ホロニカル心理学の立場では、実在は知的に考え出された対象化された世界に変換されると考えます。