
わたしたち人間は、世界から命を与えられた存在(自己)として世界に対して受動的に生きるばかりでなく、世界に能動的に働きかけ、新しい世界を創造していきます。西田幾多郎の哲学では、「作られたものから作るものへ」と論じられます。歴史よって作られたものが、作られると同時に、作られたものを自ら否定し、新しい歴史を作るという意味と理解できます。
この視点は、ホロニカル・アプローチの理論や技法とも一致しており、自己と世界が相互に影響し合いながら進化する過程を強調しています。つまり、私たちが直面する環境や状況は固定されたものではなく、常に変化し続けるものであり、その変化に対して能動的に対応することが求められます。
心理社会的支援においても、このアプローチは重要です。支援者と被支援者が共に新しい現実を創造し、過去の制約を乗り越えるプロセスを共有することが求められます。