自己とは(21):実感と自覚によって知られる自己

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観察対象として観察された自己は、観察結果として知られた自己であって、観察前の本来の自己ではありません。真の自己は、実は、物のように通常の観察対象にはなり得ません。自己を客観的な観察対象にした途端、観察しようとした自己は、自己から蚊帳の外に置かれてしまいます。しかも自己は観察する自己と観察対象となる自己に分断されることを避けることができなくなってしまいます。

では、観察する自己と観察対象となる関係自体を観察対象として、さらに上位から観察すればいいのかと考えられます。しかし、これもまた、上位から観察しようとしている自己は、観察対象となりえません。この矛盾は無限に続き、「無限後退の矛盾」と呼ばれます。

結局、真の自己は、観察主体と観察対象が一の関係になるとき、すなわち観察主体=観察対象となるとき、自己が自己自身によって自己言及的自己再帰的な実感・自覚によってしか知ることができないといえるのです。

ホロニカル心理学では、心理学は観察された自己だけを研究対象とするのではなく、自己による自己自身の実感・自覚から再構築する必要があると考えているのです。