自己と自己超越的なるものとの関係

AIで生成

私という「自己」(個)は、大いなる自己超越的働きが、自らの働き(全体)を自己限定することによって創造されます。そして、創造された私という自己は、今度は自らその大いなる自己超越的働きを取り込み(包摂し)ながら、より自分らしい自己を自己組織化しようとしていきます。

こうした「全体→自己」と「自己→全体」の、互いに包摂しようとするせめぎ合いは、個人の内面においてだけでなく、人類という次元においても、歴史的に展開されています。哲学者・西田幾多郎は、一見矛盾する二つが同時に成り立つこの関係を「絶対矛盾的自己同一」と呼びました。つまり、部分(自己)も全体(真の自己)も、互いを包み合いながら、自発自展*していくと考えられるのです。

ここで「自己の自己超越なる面」を「真の自己」と呼ぶならば、「自己」と「真の自己」の関係もまた、絶対矛盾的自己同一にあります。両者は固定的な上下関係に収まるのではなく、相互に包摂し合う動的プロセスの中で、絶えず関係を組み替えているといえるのです。

※自発自展:自己が内在する超越的契機を取り込みつつ、自ら(自発)世界へ開く(自展)こと。ホロニカル心理学における相互包摂の運動を表現した概念。