理不尽な出来事について

理不尽な目にあった人の抱き続ける怨念、復讐心、絶望感や憤怒を前にしたとき、その激情に同調し共感することが、果たしてその人のためになるかどうかはわかりません。

復讐心を抱くことや、報復行為そのものが激しい自己嫌悪や強烈な罪悪感をもたらします。

共感が大切とよく言われますが、深刻なトラウマを抱える人に対する同調的な共感は、その人の激情をより増幅・強化することもあります。

また、理不尽な目にあった人の激情に触れる人も傷つくことを避けることができません。理不尽さに触れることで自らも代理受傷を負うのです。場合によっては、元々自分が抱えていた傷が増幅されたりもします。

そのため理不尽な目にあった人に遭遇したときにできることは、自分の内部に引き起きおこされる激情の嵐が、いかにすれば鎮静化するのかを、理不尽な目にあった人と一緒に探しながら、まずは激情の嵐から共に生き残り、生きている限り理不尽さとの出あいの意味を求めて、少しでも生きやすくなる未来に向かって一緒に歩むことが大切になります。