ホロニカル・アプローチにおける「夢」の扱い方

ホロニカル・アプローチでは、被支援者の「夢」を積極的に扱います。夜見る「」のことです。

ホロニカル・アプローチを学びたいという専門家に対する教育的自己分析でも、生活日記と共に夢日記の持参を求めています。前者が自己と外的世界との関係を、後者が自己と内的世界との関係の自己理解を深めていくためにとても有効な手だてとなるからです。

人は自己と外的世界や内的世界との狭間で、両者の不一致・一致をめぐって揺れ続ける存在です。そこで自己と世界の出あいが少しでも一致する適切な自己と世界の自己組織化の道を発見・創造していく上で、生活日記と共に夢日記がとても貴重な具体的材料となるのです。

ホロニカル・アプローチでは、夢の象徴的意味を解釈するというよりは、<夢は一体、何を伝えようとしているのか?>といったように<夢から学ぶ姿勢>を大切にしています。夢は、意識的にコントロールできないだけに、意識と無意識、過去と未来、自己と世界(他者を含む)、内的世界と外的世界の全領域にわたる“こころ”の働きを理解する助けになるのです。実際、夢との付き合いに慣れてくると、日常意識が、“こころ”の現象のほんの表層の一部の活動でしかないことを思い知らされるにつれ、自己と世界に対する理解が深まっていきます

夢は、外的世界と深い関係を保ちながら、表層と深層をつなぐよき媒介であり、内的世界と外的世界の統合化を促進する働きがあるのです。