「IT(それ)」の発見

ホロニカル心理学が概念化している言詮不及の「IT(それ)」の働きは、観察者が観察者以外の外の現象をいくら観察していても発見は不可能です。

なぜならば、観察者は観察対象の内側を体験することができないからです。しかし観察者自身は、自らの自己と世界との出あいの直接体験のうちに直観的に「IT(それ)」の働きを実感・自覚を伴って発見することができます。

「IT(それ)」の働きとは、一切合切の出来事とは別にあるのではなく、観察者自身を含み一切合切が「IT(それ)」の働きであることへの覚醒といえるのです。

その意味では、「iT(それ)」の発見とは、「悟り」「解脱」「開顕」「開眼」「見性」といわれるような観察者自身が自己の底において覚醒するしかない体験的出来事といえます。