“こころ”とは(75):絶対有と絶対無の絶対矛盾的自己同一

絶対有(この世)とは、絶対無が絶対無自身を自己否定することによって現起する存在のリアリティのことです。

絶対有とは、相対的な有無を含み、絶対無との関係が、西田幾多郎のいう絶対矛盾的自己同一です。

「絶対有(この世)」というのは、何もない状態(絶対無)が自分自身を否定することで生まれる現実のことです。つまり、何もない状態が「自分は何もない」ということを否定することで、何かが存在するようになると考えられるのです。

さらに、「絶対有」は、存在するもの(相対的に有とされるもの)と存在しないもの(相対的に無とされるもの)の両方を含んでいます。これは、一見、矛盾しているように見えますが、実際には同じものだということを意味しています。

“こころ”の現象は、物質的な有による現象と、物質的には無による現象が、切り離せない関係にあります。

“こころ”の現象は、誰もが実感・自覚している「絶対有」の現象でありながら、しかも、「絶対有」は、「絶対な無」が自ら否定していくところに生成生滅する現象と考えられるのです。