
心理社会的支援の現場では、自分自身の感情や身体感覚を感じることが難しいという人々が増えていている印象があります。ホロニカル心理学の視点から見ると、これらの人々は主に二つのタイプに分けられます。
一つ目のタイプは、自己と世界との出あいの直接体験を感じる内我の力が弱く、言語を用いた思考や認識を担う外我が優位に立つ人々です。彼らは自己を物のように観察対象として扱い、怒りがあってもそれを実感し表現することは少なく、客観的に分析する傾向があります。
二つ目のタイプは、内我が直接体験の生々しさを感じることを否定し、自己の全体から切り離す人々です。これは、苛酷な外傷体験によって、本来の身体感覚や感情の受け取り方が神経生理学的に変化し、実感・自覚できなくなっている場合などが該当します。
これらのタイプを識別することは、心理社会的支援において重要です。なぜなら、それぞれのタイプには適切な対応方法が異なるからです。前者のタイプには、豊かな体験を保証し、その体験によって揺さぶられた内我の感情や身体感覚を増幅し共有化することで内我を強化することが重要です。
一方、後者のタイプでは、被支援者が切り離した外傷体験に、最も
安全で安心な環境で触れ、その際に未処理の内我の感情や身体感覚を表出できるような場を保証し、被支援者が単独で直面できなかった出来事を共有し、支援者と共創的に俯瞰するような体験を通じて、自己の自己組織化の活性化を積極的に促進していくような働きかけが必要になります。
これらの理解と対応は、ホロニカル心理学の概念、特に外我と内我の理解に基づいています。この理解を持つことで、支援のプロセスの中で自然と各タイプが明らかになり、適切な対応が可能となります。