心理学における主観と客観の統合

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自己にとって、外的世界と内的世界は独立しておらず、同じ直接体験の表裏一体の関係にあります。

自己にとって、実在する世界とは、自己と世界の出会いの場である直接体験そのもののことです。内的世界無き外的世界も、外的世界無き内的世界も、自己が抽象的に考え出している知的世界であって、実在する世界そのものではありません。

現代人は、近代科学のパラダイムの基盤を作った、主観と客観を二元論に分けるデカルトやカントのように、世界を客観的観察対象として考察する習慣に慣れすぎています。そのため、現代人は主観を排除した客観的観察から得られた知見が真理であると錯覚しがちです。しかし、二元論に基づく客観的世界は、私たちが日々触れる実在する世界ではなく、認識によって再構成された知的な世界に過ぎません。

自然科学が主観を排除した世界を客観として扱う必要があるとしても、心理学が生きた人間を扱おうとするならば、主観と客観を共に排除してはなりません。自己は世界内存在として、内的世界と外的世界が相互作用する場所的な存在です。したがって、場所的自己の抱く直接体験の実感とその働きの自覚を心理学の手掛かりとすることが重要です。生きた人間を扱う以上、心理学は腑に落ちるような実感と自覚が、最も実証的な土台になると考えられるのです。