自己違和点A点の扱い方

AIで作成

Xさんが何らかの不安を口にしたとき、支援者はXさんの不安に共感しつつ、「そのような不安を感じたとき、Xさんの身体にはどんな微妙な変化が起きるでしょうか? 何かしようとせず、それを評価しようとせず、あるがままに観察してみてください。そして、何かわかったら教えてください」と、「ただ観察」を求めます。すると、Xさんは、ABCモデルでいう不安感に視野狭窄的になっていた状態(A点固着状態)から、適切な観察主体であるC点に意識を移し、不安感に絡み合っている身体感覚の観察に焦点を切り替えることができます。これにより、不安を契機に、身体感覚が不安から解放され、安全で安心できる方向をXさんは自ら模索し始め、これまでとは全く新しい展開が可能になります。不安という漠然としたものを扱うよりも、具体的な身体感覚に焦点を当てる方が、適切な変容を図りやすくなるのです。Xさんは、自分の身体感覚が少しでも落ち着く方向を自ら模索することが可能になるのです。

場所的自己が抱える自己違和感体験であるA点には、さまざまな矛盾や対立が含まれています。例えば、悲嘆に暮れA点に固着している場合、この悲嘆には胸の痛み、頭痛、特定のイメージ、過去の出来事の記憶など、多層多次元にわたるテーマが含まれています。しかし、A点固着状態とは、これらの要素の中の一つだけに苦悩の原因があると視野狭窄的になっている状態を指します。ホロニカル・アプローチでは、その一つの要素に含まれる他の多様な矛盾や対立の中で、小さな変容でも構わないので、達成可能な意味のある変容を促進します。このとき、身体感覚が安全と安心を「今・ここ」で実感・自覚できることが最も重要と考えます。A点に多層多次元にわたる悪循環パターンが含まれていても、その変化が意味のあるものである限り、局所的な変化はやがて他の層や次元の変容を促進すると考えられます。その中でも、身体性の安定化が常に土台になると考えています。

支援者と被支援者が、ある苦しみを契機に、共同研究的協働を通じて適切な観察主体C点を共創的に構築することは、被支援者がA点固着状態から抜け出すために非常に有効と考えられます。