科学的視点とは、客観的視点ということです。では客観的視点とはと問えば、逆説的ですが、固定的視点がないということではないでしょうか。主観的視点を超えて超個人的な超越論的視点であり、無視点ということだと考えられます。特定の視点に固定されないということです。いかなる固定的視点によって拘束されることなく、解放され、自由な視点ということといえます。
科学的視点とは、そうした条件を確率論的に高めることによって、より普遍的、より一般的な「理」を追求する立場と考えられます。そのため科学的記述には、記述する言語もできるだけ文化の影響がなく、世界共通語としての数学や記号で表記することが望ましくなります。
しかし、翻れば、まさにそうした無視点的な超越論的視点は、ホロニカル心理学でいう「自由無礙の俯瞰」の視点と同一といえます。
直接体験を自己の立場から語れば、それは直接体験の直覚のことであり感性の世界となります。しかし世界の立場から語ると、それは直接体験を対象化した理性の世界となります。
ホロニカル心理学は、前者の感性の立場をできるだけ後者の自由無礙の立場からその理を明らかにしようとする立場といえます。