個体(個物)が実在するものだと日常意識では思っていますが、よくよく検討してみると、この世界には、それ自身で独立自存できるような自己同一性、固有性を持った永遠の個体(個別)はありません。個体(個物)を形成するあらゆる要素は、ミクロの粒子からマクロの宇宙に至るまで、一瞬・一瞬ごとに他の多との複雑な関係性のネットワークの中に刻々生成消滅を繰り返しながら変化しているのです。
個体と区別されているものも、実際には重々無尽の網目状のネットワークの結節点として振る舞っているのです。現象世界は、網目状のフィールドでの時々刻々変化する縁起的現象世界といえるのです。
自己同一性を持った自己も、まさにそうした縁起的現象といえるのです。